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サクラが咲くまで 2019年6月19日

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サクラが咲くまで

 

日本列島の南の方からサクラ開花のニュースが順番にとどき、北海道でサクラがさく日も近づいてきました。

 

冬の間、サクラの枝には茶色いからにつつまれた芽がついています。これは冬芽(ふゆめ)といって、やがて中から花や葉が開いてきます。冬芽の中でも少し太めなのが、花になる花芽(はなめ)です。花芽は、前の年の夏にはすでにできあがっているのですが、秋に気温が上がってもふつうは花をさかせることはなく、そのまま休眠(きゅうみん)という状態に入って冬をむかえます。

 

休眠から目覚めるきっかけは冬の寒さです。花芽は一定の期間、冬の寒さにさらされることで、休眠状態から目覚め、そのあとは、十分に気温が上がってくるのを待ちます。北海道の代表的なサクラであるエゾヤマザクラでは、3月から4月ごろにかけての気温が重要で、この期間に暖かい日が続くと花がさく時期は早く、反対に気温が上がらない年は開花の時期が遅くなります。

 

十勝地方では、5月はじめごろにサクラがさく年が多いですが、昨年はとても早く、4月には満開になりました。今年はいつ、きれいな花をさかせてくれるでしょうか。楽しみに待ちましょう。

 

2019年4月6日 十勝毎日新聞掲載(タチモリ)

 

雪の記録を読み解こう 2019年5月21日

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雪の記録をよみとこう

 

こよみの大寒(だいかん)がすぎ、冬もそろそろ終わりに近づいています。みなさんは今年の雪を楽しむことができましたか。雪をよく知ることで、もっとおもしろく雪と遊ぶことができるかもしれません。

 

つもった雪にはいろいろな種類(しゅるい)があります。風のながれでいちめんの雪に波もようがつく「せつもん」や、雪がかたくこおり、人がしずまずに歩くことができる「かたゆき」など、つもった雪はおもに天気によってさまざまな状態(じょうたい)に変化(へんか)します。

 

雪と天気との関係は、雪のなかにものこされています。人がふんでいない雪のつもった場所にスコップであなをほって、雪のかべを観察してみましょう。雪はふとんがかさなったような層(そう)になっています。水でうすめたインクをふきかけると、雪の層をみやすいです。層のあいだの線は、つもった雪の表面がとけたり、こおったりをくりかえすことや、ほこりがつもることなどによってつくられます。ひとつひとつの雪の層は、これまでふった一回分の雪の量(りょう)です。

 

冬の雪の回数と量を思い出して雪の層と比べながら、今年の冬をふりかえってみましょう。

 

2019年2月9日 十勝毎日新聞掲載(ミヤザキ)

 

エゾリスの冬毛と夏毛 

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夏毛のエゾリス(左)、冬毛のエゾリス(右)

 

雪の上を歩いていると、枝の上にエゾリスの姿が見えました。ふわふわの毛におおわれ、ふっくらとしたエゾリスです。でも、夏に出会ったエゾリスは、もっとほっそりとしていました。どうして夏と冬では違うのでしょうか?

 

その理由は体をおおっている毛にあります。エゾリスは、冬でも冬眠せず一年をとおして活動しますが、暑い夏でも寒い冬でも体温を保てるよう夏と冬で体の毛を入れかえるのです。冬には長くふさふさした冬毛(ふゆげ)で寒さから身を守ります。耳のまわりの毛は特に長くてあたたかそうです。人間が使う耳あてのような役割なのでしょう。耳が冷たくなりやすいのはエゾリスも同じなのですね。夏になると冬毛は抜けて短い夏毛(なつげ)に入れかわります。夏に出会うエゾリスがほっそりと見えるのは、冬に比べて毛が短いからです。

 

気温が下がる真冬でも、森の中では、冬毛に守られて活発に活動するエゾリスの姿や雪に残った足あとを見つけることができます。皆さんも、エゾリスの冬毛のようにあたたかいジャンパーを着て、森や公園に出かけてみてください。ふっくらとしたエゾリスに出会えることでしょう。

 

2019年1月9日 十勝毎日新聞掲載(タチモリ)