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イモムシのあし 2021年10月6日

 

 

イモムシのあしがどうなっているか、みなさんは知っていますか。あしがたくさんあるというイメージはあっても、くわしく見たことがある人は少ないのではないでしょうか。

イモムシとは、チョウやガの幼虫のうち、毛が目立たないものを呼ぶ言葉です(毛が目立つものはケムシ)。写真左のイモムシは、秋に見られるベニスズメというガの幼虫です。わかりやすいようにあしに番号をつけました。1~8まであるあしは左右で2本ずつ付いているので、あわせて16本になります。

このあしをよく見ると、1~3のあしと、4~8のあしでは、付いている場所や形がちがいます。昆虫の体は、あたま・むね・はら、に分かれます。1~3のあしは「むね」の部分に付いていて、歩くだけでなく葉っぱなどをつかんで食べる手のような役割もしています。4~8のあしは「はら」の部分が変化したもので、吸ばんのようになっていて体を支える役割があります。

イモムシは種類によって、あしの数も変わります。例えばシャクトリムシと呼ばれる仲間(写真右)はあしが少なく、歩き方も他のイモムシとは変わっています。あしに注目してイモムシを調べてみるのも面白いですよ。

 

2021年9月22日(水) 十勝毎日新聞掲載(サトウ)

 

夜に咲く花 メマツヨイグサ 2021年8月25日

 

 

「マツヨイグサ(待宵草)」は、宵(夜)を待つ草という意味で、その名のとおり「夜に咲く花」です。十勝では夏のあいだ、写真のメマツヨイグサが道ばたなどによくみられます。

夜暗くなるころ、メマツヨイグサのつぼみから目をはなさずじっと観察します。すると、黄色い花びらがゆっくり傘(かさ)を広げるように開く姿を見ることができます。茎(くき)にはつぼみが何個かあり、しんぼう強く観察すれば、次々と花が開く瞬間(しゅんかん)を見ることができます。

夜に花が開く理由は、ガなどの夜に活動する虫に花粉を運んでもらうためと考えられています。夜の虫に花粉を運んでもらうため、花にも工夫がほどこされています。色は明るい黄色で、暗いなかでもよく目立ちます。花からは良いかおりがして、虫をおびき寄せます。さらに、花のまん中にある花粉は、ネバネバでねばり気があり、虫の体にくっつきやすくなっています。

身近に花はたくさんありますが、花が開く瞬間を見たことがある人は少ないはずです。夜に咲くメマツヨイグサは、私たちに植物の知られざる姿を見せてくれます。

 

※夜の観察は、必ずお家の人と一緒に行きましょう。

 

2021年8月18日(水) 十勝毎日新聞掲載(ミヤザキ)

 

森のモノマネ名人~クワエダシャク 

 

 

この写真には、ある生き物がかくれています。何でしょうか?

答えはイモムシです。写真の左上から右下に斜めにまっすぐ伸びているのは、枝のようですが、枝ではなく、枝のまねをしているクワエダシャクというガの幼虫のイモムシです。

クワエダシャクの幼虫は移動する時や葉を食べる時以外のほとんどの時間を枝に成りすましてじっとしています。どうしてでしょうか?それは、外敵から身を守るためです。枝に似せることで、まわりにとけこんで目立たなくして、イモムシを食べる鳥などに見つからないようにしているのです。

イモムシの中には枝以外に木の芽や葉、鳥の糞などに成りすます種類もあります。それぞれが暮らす環境に合わせて目立たないようにしているのです。

クワエダシャクの幼虫がまねをするのはクワという木の枝です。枝の模様や形は木の種類によって違いますが、クワエダシャクの幼虫はクワの葉を食べ、成虫になるまでクワの木で過ごすので、クワの木だけをまねすればよいのです。体の色や模様は、斑点やしわなど細かな部分まで本物そっくりで、写真のように「小枝のポーズ」をとれば、ほとんどクワの枝そのものです。自然界のモノマネ名人ですね。

 

※写真左上から右下に伸びるクワの小枝に成りすましているのがクワエダシャクの幼虫です。

 

 

2021年7月21日(水) 十勝毎日新聞掲載(タチモリ)