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チョウとガのちがい 2021年5月2日

 

早春の森をひらひらと飛ぶオレンジ色のきれいなチョウを見つけました。でも止まったところを見てみると、オレンジ色の羽は見られるものの、全体は意外と地味な色で、ガのようにも見えます(写真左上)。あとで調べてみると、チョウだと思ったこの虫は「カバシャク」というガの仲間でした。

ところで、チョウとガのちがいとは何でしょうか。なんとなくチョウはきれい、ガは地味というイメージを持っている人が多いと思います。しかし、きれいな色のガ(写真左下)や、地味な色のチョウ(写真右下)もたくさんいます。羽を閉じて止まるのはチョウ、と言われることもありますが、写真右上のようにチョウが羽を広げて止まることもあり、はっきりと分けることはできません。実は生物学では、チョウとガはどちらもチョウ目(もく)になり、区別はされていません。昔の人が見た目や習性のちがいなどで区別した、チョウとガという呼び方が今でも残っているのです。

生物学上は同じ生き物とされていても、やっぱり少しちがう気もするチョウとガ。野外に出て色々なチョウやガを観察すると、ちがいがあるかどうか見えてくるかもしれません。

 

 

2021年4月21日 十勝毎日新聞掲載(サトウ)

 

雪の下でたくましく生きる オシダ 2021年3月18日

 

白い雪におおわれた森の地面。夏に緑色の葉をつけていた植物は、すべて枯(か)れてなくなってしまったのでしょうか。雪の下の植物の姿をのぞいてみるため、雪をスコップでほってみました。

すると、雪の下から緑の葉が現れました。真ん中から四方にのびた大きな葉には、切れこみのある小さな葉がたくさんならび、まるで鳥の羽のような形をしています。これはシダ植物のひとつ、オシダです。

オシダは緑の葉を残したまま、雪の下で冬をこします。この葉は冬のあいだ、オシダの体に養分を貯めておく役目をもっています。養分は地下の根にも貯められていますが、緑のまま残した葉にも貯められており、雪どけ後のオシダの成長などに役立てられています。「冬の森に緑はない」と思われがちですが、雪の下でも懸命(けんめい)に生きる植物の存在があるのです。

オシダは初夏になると、新しい葉が大きく立派に立ち上がります。クジャクの尾羽のように広がるオシダの葉は、森の緑をいっそう美しく引き立ててくれます。厳しい冬をたくましく生きぬいたオシダに再び会えることを楽しみにして、暖かくなる季節を待ちたいと思います。

 

 

2021年3月13日 十勝毎日新聞掲載(ミヤザキ)

自然の中の「数さがし」 2021年2月21日

森で見つけた「6」 左上:アリ(足が6本)、右上:バイケイソウ(花びらが6枚)、
左下:ツクシの仲間(6角形模様)、右下:ハチの巣(6角形模様)

 

 

動物や植物など自然の生き物には、クローバーの葉っぱは三枚、動物の足は四本、サクラの花びらは五枚、というように数が決まっているものがたくさんあります。

自然の中のいろいろなものにある「決まった数字」を探していくのは、なかなかおもしろいです。例えば六のものは何があるでしょうか?昆虫の足の本数を思いつく人は多いと思いますが、ほかにもたくさんあります。花びらが六枚の植物もありますし、ツクシの仲間やハチの巣には六角形があります。

「数さがし」は道具もいらず、とても簡単にできますが、やってみると、数によっては、なかなか見つからないものもあります。特に七はかなりの難問で、そうそう出会えません。

また、いろいろなものの数を見つけていくうちに、例えば、雪の結晶はなぜ六角形なのか?とか、昆虫の体にみられる数は、触覚(二本)、はね(四枚)、足(六本)と、どうして偶数ばかりなのか?というように次々と不思議に思うことが出てくるかもしれません。

こんなふうに、身近な自然を、ちょっと見方を変えて見てみると自然観察の楽しみが広がります。数だけでなく、「色さがし」「形さがし」などもおすすめです。

 

2021年2月20日 十勝毎日新聞掲載(タチモリ)