

働き者の「マルハナバチ」 2022年6月7日
春の森で、花に来ていたエゾオオマルハナバチを見つけました。マルハナバチの仲間は、ミツバチと同じグループに含まれるハチで、ミツバチより少し大きく、丸みがあって毛深いのが特ちょうです。春に見かけるマルハナバチは、昨年の秋に生まれた、これから巣を作る新しい女王バチです。マルハナバチは春から夏にかけて、女王バチを中心とした巣を土の中に作って生活します。
花に来るマルハナバチには、自分のエサとなるミツを吸うこと以外に、もう一つ大きな目的があります。それは幼虫のエサとなる花粉を集めることです。マルハナバチは体についた花粉を集め、ミツと混ぜ合わせて団子状にしたものを巣に持ち帰り、幼虫に与えるのです。
マルハナバチは花粉を体につけて花から花へ飛び回るため、花の受粉を助けるという、植物にとって重要な働きもしています。体や羽音が大きいため、怖がられることも多いマルハナバチですが、性格はおとなしく、刺すことはめったにありません。見かけたらそっと見守ってあげましょう。
2022年5月18日(水)十勝毎日新聞掲載(サトウ)
