いよいよ今月から新年度です。2月に降った大雪も今ではすっかり溶けて、日に日に春が近づいてくるのを感じます。
早春のこの時期、ハクチョウが上空を飛んでいく姿をよく見かけます。隊列を組んでV字に飛ぶ群れの姿は、とてもかっこよく目に映ります。ハクチョウは秋の終わりと冬の終わりの2回、渡りの途中で北海道に飛来します。十勝で見かけるのはオオハクチョウが多いですが、群れの中に時々コハクチョウも混ざっていることがあります。
大・小と名前がついているので大きさが違うのですが、なかなか見分けがつきません。見分けやすい違いは、くちばしの黒い模様です。もし、群れの中に、眉間まで黒いくちばしをもったハクチョウがいたら、それはコハクチョウと判断していいでしょう。コハクチョウのくちばし模様は3種類あるので、気になった人は調べてみてください。
例年、十勝で観察できるのは4月上旬まで。彼らはこれから、北海道よりもさらに北の地域へと渡っていきます。朝夕は湖や流れの緩やかな川、日中は畑でよく見られます。春休みが終わる前に、くちばしに注目しながらハクチョウを見に行ってはどうでしょう。
(十勝毎日新聞4月掲載 オオイシ)
- くちばしの黄色い面積が多いオオハクチョウ
- 眉間まで黒いが、黄色い隙間がある コハクチョウ