セミの抜け殻からわかること
ミヨーイン、ミヨーイン、ケケケケケ。森や公園ではエゾハルゼミのにぎやかな鳴き声がひびき、抜け殻も見つけることができます。
みなさんは、セミの抜け殻を集めたり、観察したことがありますか?虫が苦手な人も、抜け殻なら動くこともありませんので、安心してじっくり観察してみてください。
セミの抜け殻からはいろいろなことがわかります。例えば、脚が6本、羽が4枚、頭・胸・腹に分かれる、という昆虫共通の特徴はセミの抜け殻でも確かめられます。また、抜け殻の大きさや色、形の特徴からはセミの種類がわかりますし、オスメスも判別できます。
抜け殻がついている場所からは、セミがどういう所で羽化するかがわかります。木の幹や枝についていることが多く、手が届かない高い所にあることもありますが、足もとの草の裏についていることもあります。
帯広の森では、近くの学校のこどもたちと一緒に、毎年決まった場所でエゾハルゼミの抜け殻を集めて数を記録し、変化を調べています。一度大きく減少した抜け殻の数は、近年はまた増えてきています。
さて、今年はどうなるでしょうか?もうすぐ、抜け殻調べをする季節です。
2025年6月十勝毎日新聞掲載(タチモリ)