実は同じ植物「つくしとスギナ」

あたたかい日もふえ、道ばたに小さな草花が顔を出す季節です。春のおとずれをつげる「つくし」は、土から生える筆のように地面からにょきにょきと生えます。

つくしを見つけたら、茎の茶色の節を一か所ぬいてもどし、どこがつぎ目か友達と当てて遊んでみましょう。つくしの頭から出る緑色の粉が手につきますが、すぐにとれるからへっちゃらです。つくしのそばに生える「スギナ」も、茎に節があるので同じ遊びができます。

つくしを地面からとる時、プツンと切れて根はなかなか出てきません。根もとを掘ると、つくしの地下の茎はずっと広がって、土のなかでスギナとつながっていることが分かります。つくしとスギナが同じ植物である証拠です。

緑色のスギナは夏にかけて太陽の光をあびて、栄養をつくる役目をします。しかし、スギナは花をもたず、たねをつけません。そこで、春だけつくしを出して、子孫を残すための胞子を飛ばします。つくしの緑色の粉の正体は胞子なのです。ぽかぽか陽気は外へ出て、春の自然にふれてみてください。

 

十勝毎日新聞2018年4月掲載(ミヤザキ)