こわいだけじゃない「スズメバチ」

森に入るときに気をつけたいのがスズメバチ。さされるとものすごく痛いし、毒もあるので何度もさされると死んでしまうこともあります。9月から10月初めまではスズメバチの活動が活発になるのでとくに注意しましょう。

 こう言うとただのやっかい者のように思えるスズメバチですが、実は森の中では大事な役目をしています。スズメバチは他の昆虫をつかまえて巣に持ち帰り、それを幼虫のエサにします。そのおかげで森に虫が増えすぎず、生き物のバランスが保たれています。帯広の森でも人通りの少ないところにある巣は、見つけてもこわさずに看板をつけて注意するだけにしています。スズメバチはこちらから攻撃したり、巣に近づいたりしなければ何もしません。人をさすのは自分の身や巣を守ろうとするときだけです。スズメバチが近づいてきたときは手で払ったりせず、じっとしていなくなるのを待ちましょう。こわい虫と言ってきらうだけではなく、上手につきあっていきたいですね。

 

十勝毎日新聞2016年10月掲載(サトウ)