秋は実りの季節。森では、どんぐりやクルミ、ヤマブドウなど、さまざまな木々が実をつけます。
ジューシーな果肉をつける木の実の代表格はコクワ(小桑)。ほかの木にまきついて育つ、「つる性」の木の仲間で、秋になると大きさ2センチぐらいの実をつけます。コクワの実は、熟すと甘くてとてもおいしく、本州では食用に栽培している地域もあるほどです。おいしいと感じるのはほかの動物にとっても同じで、本州ではサルも好むことから、サルナシ(猿梨)という別名もあります。サルがいない北海道でも、ヒグマやタヌキなど多くの動物の秋の食糧になっています。
コクワは、みなさんにおなじみの果物の仲間でもあります。その果物とはキウイフルーツ。コクワの実の大きさは、キウイフルーツと比べると小さく、キウイフルーツの皮にある細かな毛もないので、外から見た感じは違いがありますが、実を半分に切ってみると、ゴマつぶのようなタネがまるく並ぶ様子は、キウイフルーツとそっくりです(写真左下)。
写真のように少ししわしわになったころが食べごろで、皮をむかずにそのまま食べられます。秋の自然の味覚、これからが旬です。
十勝毎日新聞2023年9月掲載(タチモリ)
熟したコクワの実と、輪切りの断面