花粉は風任せ「シラカバの花」

シラカバの木を知っていますか?白い幹が特ちょう的で、北海道ではどこでも見られるような木なので、分かる人も多いでしょう。

ではシラカバの花を知っていますか?

シラカバの花は、高い枝先につく穂(ほ)のような形で、色は茶色っぽく、花びらもなくてあまり目立ちませんが、春のはじめのちょうど今ごろに雄の花が枝先に長く垂れ下がっているので、よく探すと見つけることができます。

花とは、植物が別の花との間で花粉を送り出したり、受け取ったりするところです。花粉を送る方法はさまざまで、例えばサクラは目立つ花で虫をよびよせて花粉を運んでもらいます。シラカバの花粉の運び屋は風で、花を目立たせる必要はありません。風で花粉が飛んでいきやすいように、雄の花はたれ下がる形になっていて、強い風が吹くとはげしくゆれます。花からは細かな花粉が大量に飛ばされ、人によっては鼻がムズムズしたり、くしゃみが出る花粉症(かふんしょう)の原因になります。

 

十勝毎日新聞2017年4月掲載(タチモリ)